犬の胆嚢に良い食べ物。犬を胆嚢疾患で苦しませないための食事対策

犬の胆嚢によい食べ物のアイキャッチ画像

犬は「低たんぱく質・高炭水化物」の食事を続けていると胆嚢炎になるということが科学的に実証されています。

具体的に言うとお肉・お魚が少なく、小麦・とうもろこし・米などの穀物が多い食事をしていると胆嚢に負担がかかり胆嚢炎になるということです。

犬の胆嚢(たんのう)の病気には、胆嚢炎・胆泥(たんでい)症・胆石症のほか、胆嚢粘液嚢腫(ねんえき-のうしゅ)、胆嚢ポリープ、胆嚢腫瘍(しゅよう)などがありますが、なかでも多いのが、胆嚢炎・胆泥症・胆石症の3つです。

胆嚢は食事と密接に関連している臓器です。

そのため犬が胆嚢疾患になった場合、毎日の食事は非常に重要になってきます。

間違った栄養を与えていれば、症状を悪化させたり膵炎などの他の病気を発症させる原因になってしまいます。

食事のせいで愛犬を苦しめてしまうのは辛いですよね。

その反対に、きちんと胆嚢疾患の特徴に合わせたものを食べさせてあげれば、犬の負担をぐっと減らし、症状の緩和につなげることもできるんです。

大切なワンちゃんが元気に過ごせるように適切な食事を与えてあげたいですよね。

そこでこのページでは、犬の胆嚢疾患の原因や症状と食事療法について、わかりやすくご紹介いたします。

すぐに見たい項目がある方は下の目次から選んでください。

犬の胆嚢疾患の原因・症状

犬の獣医のイラスト

犬の胆嚢の病気で発症することが多いのが、胆嚢炎・胆泥症・胆石症の3つです。

胆嚢炎を患ってしまうことで胆汁が変質し、泥状や結石化して胆嚢内に溜まっていき、胆泥症や胆石症になってしまいます。

胆嚢炎(たんのうえん)

胆嚢が炎症を起こす病気です。

◆ 原因

原因として多いのは細菌感染で、体力や免疫の低下によって腸の中の細菌が胆嚢へ逆流することなどがあります。

また甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などのホルモン分泌異常から発症することもあります。

◆ 症状

初期症状は元気がない、食欲低下、嘔吐、黄疸などで膵炎とも似ている傾向があります。

胆泥症(たんでいしょう)

何らかの原因で胆汁が濃縮して変質し泥状になったもの(胆泥)が胆嚢に貯留した状態をいいます。

◆ 原因

原因ははっきりわかっていませんが、遺伝的要因、胆嚢炎、糖尿病・膵炎、内分泌疾患(甲状腺機能低下症やクッシング症候群)に伴って見られることが多いです。

◆ 症状

特に症状を示さず、健康診断等で偶然発見されるケースも多く見られます。

胆嚢炎に伴って起こっていたり、二次的な肝障害が起こっているような場合、また胆泥が胆嚢から出て総胆管の通過障害や閉塞が起こっているというような場合には、食欲不振や嘔吐、発熱、腹痛などの症状が現れます。

総胆管が完全に閉塞すると黄疸が起こり、重症の場合には胆嚢や胆管が破裂し腹膜炎を起こすこともあります。

胆石症

ワンちゃんでは先ほどの胆泥症の方が多く見られますが、何らかの原因で胆汁の成分が結石状になる胆石症もまれに見られます。

原因や症状は基本的に胆泥症と同じで、胆石が胆汁の通り道である胆管に詰まってしまうと、黄疸や胆嚢破裂、腹膜炎などを引き起こします。

胆嚢疾患の治療

犬を診察する獣医のイラスト

胆嚢炎は症状や原因にあわせて抗生物質で治療するのが一般的ですが、症状が重い場合には手術も行われます。

軽度の胆泥症と胆石症の場合は、胆汁の分泌をうながす利胆剤(ウルソ:ウルソデオキシコール酸)を投与して経過を観察します。

万一、発見した時点で胆泥症と胆石症、胆嚢粘液嚢腫が重症化してしまっていた場合は、内科治療での完治が難しくなります。

胆嚢破裂の危険性があったり、総胆管閉塞症を合併しているなどの重症例では、外科手術で胆嚢を切除し、総胆管内を洗浄する治療となります。

小型犬や体力のない老犬だと、外科手術も難しいのでなるべく重症化する前に病気を見つけてあげることが肝心です。

しかし犬の胆嚢疾患は無症状で経過することが多いため早期発見が難しいのが実情です。

とくに、好発犬種や血液検査でコレステロール、中性脂肪などの脂質に異常があったときなどは定期的に診察を受けることが大切になります。

高齢になると発症しやすいので、ある程度の年齢になったワンちゃんも定期的に検診をうけるようにしましょう。

<胆嚢疾患を起こしやすい犬種>

シーズー、シェルティ(シェットランドシープドッグ)、ダックス、シュナウザー、トイプードル、ビーグル など

内科治療と外科治療はどちらがいい?

胆嚢疾患はいくら初期の段階で無症状であったとしても、胆泥がわかった時点で治療や食事の改善を行わないと、症状は進行していきます。

胆泥症や胆石で胆管が閉塞し、急性胆管肝炎や胆嚢破裂になれば命の危険にさらされます。

胆泥症・胆石を起こす危険性を考えれば、初期の段階で外科手術で胆嚢を切除するのが確実にリスクを無くす治療法となります。

しかし胆嚢切除の手術自体に腹膜炎などのリスクがありますし、小型犬や体力のない老犬では手術自体に危険が伴います。

重症化してしまったり、急性で激しい症状が出ているケースでは外科手術しか選択できないこともありますが、他に基礎疾患がなく、胆泥の状態も軽度ならお薬・食事の改善・運動だけでも十分な効果が認められることもあります。

犬の胆嚢疾患の食事対策

ペンを持つ柴犬のイラスト

一番冒頭でも書きましたが、犬の胆嚢に悪い食事は『低たんぱく質・高炭水化物』です。

ということは、犬の胆嚢に良い食べ物は『高たんぱくで低炭水化物』になりますが、胆嚢疾患になったワンちゃんにはもう少し注意する点があります。

犬の胆嚢疾患の食事療法で重要になるのは以下のポイントです。

① 良質なたんぱく質を十分に与える

まずは良質なたんぱく質を十分に摂ることが大切です。

ただし多ければ多いほどいいわけではありません。ドッグフードなら25%前後が適量です。

そして大切なのが「良質なたんぱく質」ということです。

タンパク質の素となっている「アミノ酸」のバランスを整えることが、犬の胆嚢疾患対策に重要になってきます。

アミノ酸バランスと聞くとなにか難しいような気がしますが、上質なお肉・お魚はアミノ酸スコアが満点に近いので、お肉やお魚中心にすれば問題ありません。

ドッグフードを選ぶ時もお肉・お魚がメインのものにしてください。

② 低脂肪にする

犬が胆嚢の病気になると脂肪の消化が不十分になり、その分膵臓への負担が増えます。

それが原因で急性膵炎を引き起こすケースがあります。

また胆泥症でも、高脂血症・脂質代謝異常症などの脂肪の代謝にトラブルを抱えることが多いです。

したがって低脂肪の食事にする必要があるのですが、理想はドッグフードで言えば脂肪分10%以下です。

手作りの場合は正確な量をはかるのは難しいですが、脂身の少ないお肉・お魚にしてください。

それからもう一つ重要なことは、脂肪の中でも脂質代謝異常になりにくい、オメガ3脂肪酸(必須脂肪酸)が多く含まれるフードを与えるようにしてください。

オメガ3脂肪酸はヘルシーなだけでなく、炎症を抑える効果が科学的に証明されています。胆嚢や肝臓の炎症を抑える働きもしてくれますので、積極的にとりたい成分です。

※酸化した脂肪は肝臓に負担がかかるので、ドッグフードは密閉できる保存容器に入れて、なるべく早く使い切りましょう。

③ 消化の良い物を与える

胆嚢の病気は、脂肪の消化を助ける「胆汁」の異常と栄養代謝に悪影響を及ぼすものです。

そのため、栄養の消化・吸収・代謝に負担を与えにくい、消化の良い食材・ドッグフードを与える必要があります。

穀物がメインのドッグフードは消化が悪くなるので避けるようにしましょう。

犬の胆嚢疾患の食事対策のまとめ

犬のお医者さんのイラスト

以上に挙げた①~③のポイントを整理しましょう。

 胆嚢疾患の犬は、脂肪の分解がうまくできない体になっています。

「高たんぱく質・低脂肪で消化の良い食事」にすると、負担なく消化ができるようになります。

<犬の胆嚢疾患の食事対策>

◆ タンパク質・アミノ酸バランス

◆ 低脂肪でヘルシーな種類の脂肪(オメガ3脂肪酸)

◆ 消化の良い食材

かなりざっくり言うと、

・胆嚢疾患にならないためには「高たんぱくの食事」を与える

・胆嚢疾患になってしまったら「高たんぱくで低脂肪の食事」を与える

ということですね。

この食事対策をベースにして、お薬を服用することで、症状を悪化させることなく健康を維持し、場合によっては症状を改善できることもあります。

とは言うものの、「でもこんな食事を作ってあげられるかな…」と不安になる方が殆どだと思います。

やはり手作りをするのはかなり大変ですので、ドッグフードを使うのが一般的です。

「そんなドッグフードが売っているの?」と思うかもしれませんが、市販されているドッグフードで胆嚢に負担をかけない条件のものはちゃんとあります。

<胆嚢に負担をかけないドッグフードの条件>

◆ たんぱく質25%前後

◆ 脂質10%以下

◆ お肉・お魚がメイン

◆ 穀物が少ない(あるいは不使用)

指示棒を指している柴犬

中でも利用している方が多く、信頼性が高いのが犬心「糖&脂コントロール」です。

このドッグフードは、犬の胆泥症・胆嚢粘液胆腫、糖尿病、膵炎、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、高脂血症、メタボをケアする病気管理用フードです。

実は一般的な療法食(ロイヤルカナンなど)には肝臓サポート、低脂肪タイプのものはありますが、胆嚢の病気を想定したものは犬心だけです。

犬心「糖&脂コントロール」のたんぱく質は23~27%、脂肪は5~9%に設定してあり、オメガ3脂肪酸もたっぷり入っています。

「消化の良い上質なたんぱく質」「低脂肪」というだけでなく、オリゴ糖・乳酸菌・ビール酵母、βグルカンを豊富に含んだ花びら茸の効果で腸内環境の改善や免疫力アップが期待できるのも大きな特徴です。

ヒルズやロイヤルカナンの低脂肪タイプを使う手もないわけではないですが、どちらもたんぱく質量が少なかったり、原材料にトウモロコシや米、小麦がたくさん使用されているのであまりおすすめはできません。

価格的にはヒルズ・ロイヤルカナンのほうが安いですが、犬心は人間でも食べられるメインの生肉をはじめ一つ一つの食材にこだわっています。

愛犬の健康を考えるなら、価格よりフードの内容を見て選ばれた方がいいと思います。

犬心「糖&脂コントロール」の詳しい情報はこちら

まとめ:運動不足・おやつにも注意が必要

犬の胆嚢疾患には食事がとても重要になりますが、それに合わせて運動も大切です。

殆どの飼い主さんは毎日散歩をしてあげていると思いますが、ペースがゆっくり過ぎたりあまりにも時間が短いとあまり意味がありません。

運動不足にならない適度にお散歩や遊びを習慣化しましょう。

また、”おやつ”をあげすぎたらせっかくの食事対策も台無しになってしまいます。

いらく可愛いからといっても愛犬の健康寿命が短くなったら嫌ですよね。

全くあげてはいけないわけではありませんが、食事とトータルで考えておやつの量や種類を調節してくださいね。




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