今回ご紹介するのは「BMW Z3のサーモスタット&ファンクラッチ/カップリングの交換方法」です。
この年代のBMWは冷却系が弱く、特にサーモスタットはトラブルが出やすい部品です。
またラジエーターファンに付いているファンクラッチ(ファンカップリング)も走行が多い車だと故障しやすいです。
ちなみに今回はオーバーヒート症状が出ました👇
ところが‥
ついに‥
オーバーヒートする原因はいくつかありますが、今回は一番怪しいサーモスタットを交換します。
ついでに今まで一度も替えたことがないファンクラッチも新しいものに交換したいと思います。
ここでは詳細な画像付きで取り外し、取り付け工程を説明していきますのでどなたでも簡単に実践できますよ。
☑すぐに見たい項目があれば下の目次よりお選び頂けます
BMW Z3のサーモスタット&ファンクラッチ/ファンカップリングの交換に必要な部品
【必要な部品】
・サーモスタットハウジング
・ファンクラッチ(ファンカップベアリング)
・冷却水(クーラント)
僕は全て「楽天」で購入しました。
車のグレードや年式によって品番が違いますので、注文する時は必ず適合を確認してください。
通販サイトを比べると同じ部品でも様々な価格のものがあります。
経験上「値段が高いから壊れにくい」とかはありません。
サーモスタットを交換する際に冷却水(クーラント)を抜くので、補充する必要があります。
BMW純正もありますが…👆
ホームセンターなどに売っている日本車純正で大丈夫です。
「BMW純正じゃないとダメ」という人もいますが、僕の経験上では価格の安い日本車純正で問題ないと思います。
BMW Z3のサーモスタット&ファンクラッチ/ファンカップリングの交換に必要な道具
【必要な工具】
・32㎜レンチ&プーリーホルダー(必須!)
・ラチェットレンチ
・六角レンチ
・ドライバー
・バケツ
・CRC(KURE55-6)などのさび止めスプレー
など
この後、作業工程で説明しますが、ラジエーターファンを取り外すには「32㎜レンチ&プーリーホルダー」が必要です。
絶対に不可能ではありませんが、相当難しいと思います。
ですが「32㎜レンチ&プーリーホルダー」を持っていれば自分で色んな部品を交換できるわけですので、車屋さんに頼むよりずっとリーズナブルに修理できますよ♪
この年代のBMWを乗り続けたい人は必需品ですね!
僕は「楽天」で購入しました
色んなメーカーから販売されていますが、一番安いものでOK。
品質に違いはありません。
BMW Z3のサーモスタット&ファンクラッチ/ファンカップリングの交換方法
1.サーモスタットの場所を確認
サーモスタットは黒いプラスチック部品(ハウジング)の中にあります。
今回はハウジングごとまるまる交換します。
2.ラジエーター上部のカバーを外す
ラチェットレンチでボルトを4個外します
手で引っ張れば「ガバッ」と取れます。
3.ダクトホースの片側を外す
ラジエーター上部のカバーを外すと、黒いダクトホースが現れます。
上の図の側を外してください。
反対側は外す必要がありません。
4.ラジエーターファン(プロペラみたいなやつ)を外す
次にラジエーターファンを外します。
この時に「32㎜レンチ&プーリーホルダー」が必要です。
ラジエーターファンが無い状態で説明します。
「プーリーホルダー」でプーリーに付いている2つのボルトを固定して、ファンを留めてあるボルトを「32㎜レンチ」で外すという流れです。
ファンを留めているボルトは逆ネジなので、時計回りに回すと外れます。
間違えて反対に思いきり回すと、プーリーが割れたりするので注意です!
5.ラジエーターファンを上に引き上げる
ボルトが外れたら、隙間からファンを引き上げます。
年式やグレードによっては引き出せないこともあります。
その場合はこの後取り外すシュラウドごと引き上げます。(工程7)
6.ファンクラッチ(ファンカップリング)を交換する
プロペラの真ん中についている円形の部品がファンクラッチ(ファンカップリング)です。
これが古くなるとファンが固着したり、空回りしたりします。
いずれにしてもオーバーヒートの原因になります。
【交換時期の症状】
・ファンの回りが遅い、エンジンの回転を上げてもファンの回転が遅い…etc
六角レンチでボルトを4つ外すだけで交換できます。
油とドロで汚れていたので、よく洗ってから新品を取り付けました。
ではサーモスタットの作業に戻りましょう👇
7.ラジエーターファンのカバー(シュラウド)を取り外す
カバーは2個のプラスチックピン(ファスナー)で留まっています。
この部品は真ん中のピンを引っ張ると取り外せるタイプです。
無理やり取ろうとすると引きちぎれるので注意してください。
マイナスドライバーやペンチなどを使って、優しくピンを引っ張ってください。
2つのプラスチックピン(ファスナー)を外せば、ごっそりと上に引き出すことができます。
これでスッキリ、スカスカになりましたね
これでようやくサーモスタットが外せます。
8.ラジエーターホースを外す
ホースを引き抜くと冷却水(クーラント)がドボドボ溢れ出てきます
バケツなどで回収してください。
ホースを抜いて、冷却水が出てこなくなったらサーモスタットハウジングのボルトを4つ取り外します。
ハウジングを外した時も冷却水がドボドボ溢れるので、バケツなどでキャッチしてください
バネが付いている部品がサーモスタットです。
これが開閉することで、エンジン内の水温が丁度いい感じに保たれるようになっています。
【交換時期の症状】
・サーモスタットが開閉せずオーバーヒート、オーバークール、水温が上がるのが遅く暖房がなかなか使えない、水温が上がったまま下がらない…etc
取り付け方法は、今までの工程を逆に進めればいいだけです
新品部品に取り替えたら、冷却水(クーラント)を補充してエア抜きをします。
コツがあるので手順をご説明いたします👇
BMWの冷却水(クーラント)のエア抜き方法
① ラジエーターサブタンクのキャップを開ける
② エア抜きバルブを緩めて取り外す
大きな+ドライバーで外します。
プラスチックなので慎重に作業してください。
③ 冷却水(クーラント)を注入する
急いで注ぐとこぼれるので、ゆっくり注いでください。
④ エア抜きバルブを閉める
エア抜きバルブからクーラントが溢れてきたら、エア抜きバルブとサブタンクのキャップを閉めます。
⑤ ヒーターの温度を最強にして暖機する
エンジンをかけ、ヒーターの温度を最強にして暖機します。
針が真ん中になったらエンジンを切って冷やします。
もしラジエーターサブタンクの水位が下がっていれば一杯になるまで補充してください。
※必ずエンジンが冷えた状態で作業してください
エア抜きが終われば一連の作業が完了です。
お疲れ様でした。
この記事で紹介した内容は動画でもご覧いただけます👇
コメント