今回ご紹介するのは『柴犬は体臭がきついのか?「昆布臭がする!」室内飼いの臭い対策まとめ』です。
柴犬を飼おうと検討している方がよく疑問に思うことの一つに、「柴犬は他の犬よりニオイが強い?」というものがあります。
「柴犬を室内で飼いたいけどニオイがするのはちょっと…」とか、「自分に犬のニオイがうつってしまったら困る」などと考えている人も多いのかもしれませんね。
柴犬のニオイに関しては、「体臭がきつい」、「獣臭がする」、「特有の柴犬臭がする」など様々な噂があります。
では実際に柴犬は他の犬と比べてニオイが強いのでしょうか?
ここでは実際に犬を飼っている方、犬に携わっている方の柴犬のニオイについての意見をまとめてみました。
後半は犬のニオイの原因、ケアの方法などが書いてありますので参考にしてください。
本当に柴犬は他の犬より臭うのか?
ここでは実際に柴犬を飼っている人、犬に携わる仕事をしている人の意見をまとめました。
柴犬はニオイが強いという意見
・散歩で時々会う柴犬はニオイがすごい!
・子犬の頃はニオイがきつかった。(成長とともにニオイがなくなっていった)
・ペットショップで見せてもらった時はくさかった。
(引き渡しの時はシャンプーされていてもうニオイはなかった)
・安いドッグフードに変えたら体臭がきつくなった。(その後ドッグフードを元に戻したら、少しずつ体臭がなくなっていった)
・シャンプーしても昆布茶や和風ダシの匂いがすぐにしてきます。
・頭頂部は昆布のにおいがして病みつきになる。
ニオイはあまりないという意見
・友人が家に遊びに来た時に「柴犬ってニオイしないんだね」と言われた。
シャンプーは月に1回程度しています。
・大型の洋犬を飼っていた時はニオイが凄かったが、今飼っている柴犬は殆どニオイがしない。
・柴犬とミックス犬を飼っているが、ミックス犬のほうが臭う。
・トリミングの仕事をしているが、柴犬が他の犬と比べてニオイが強いということはない。個体差では?
・外で飼っていた時はニオイが凄かったが、室内で飼い始めたらニオイがしなくなった。
・ブラッシングをまめにするとニオイがあまりしなくなった。
・今まで500頭以上の犬と関わってきましたが、柴犬のような短毛犬はあまりニオイがしません。逆に長毛犬種の場合すぐにニオイが出てしまう印象です。
結局どうなの?柴犬は本当に臭うの?
意見をまとめてみると、柴犬が他の犬種よりニオイが強いという説にはっきりした根拠はありません。
犬種の特徴や個体差はもちろんあるかもしれませんが、それよりもやはり、室内・外飼い、ブラッシングやシャンプー、食べ物の違いなどの生活環境のほうが影響するようです。
個人的な経験を言うと、現在飼っている柴犬のココたんは殆どニオイがしません。
友人や知人が飼っている犬で結構ニオイが気になる場合、共通点がありました。
「あれ、ニオイが強いな」と感じる犬達は室内飼いで、シャンプーなどのお手入れも定期的にされています。
でも肉食の動物のニオイ?というか肉っぽい体臭?のような感じがするのです。
そこで食事内容を聞いてみるとドッグフードではなく、お肉だけをあげているということでした。
食べているものはかなり体臭に影響します。
動物性たんぱく質が多すぎると獣臭になりますので、食材の調整を試してみてはいかがでしょうか。
もし「柴犬を飼ってみたいんだけどニオイが強いって言うしな~」と悩んでいるなら、そんなことはありませんので心配せずに飼ってあげてください!
みなさんの意見の中には「柴犬はニオイが少ない犬種」、「柴犬はきれい好きだから殆ど臭わない」といったものもありました。とは言っても、やはり日頃のお手入れをしなければ嫌なニオイが出てしまいますし、衛生面でも問題があります。
なによりワンちゃんの健康を害するおそれがあります。
それではどのようなケアをすれば良いのでしょうか?
ニオイの原因や必要なお手入れ、ケアの方法を見ていきましょう。
犬のニオイの原因
犬のニオイの原因になりやすいもとしては主に体臭、耳の臭い、口臭、便臭(おなら、肛門の臭いも)、皮膚病の5つがあります。
1.体臭
体臭はフェロモンを含んだ汗と皮脂が混ざったものが酸素に触れて酸化し、雑菌が繁殖することが原因により発生します。
汗を出す汗腺には2つの種類があり、
1つは体温を調整するための汗を出す汗腺(エクリン腺)、
もう1つは生殖のためのフェロモンが混ざった汗を出す汗腺(アポクリン腺)です。
犬の汗腺の場所体温調整のための汗腺(エクリン腺)は足の裏(肉球)、鼻の頭などの限られた場所にあります。
臭いフェロモンを発する汗腺(アポクリン腺)は全身にあります。また、アポクリン腺はもう1つの臭いの原因である皮脂を分泌する皮脂腺とつながっています。
アポクリン腺から分泌される汗はフェロモンと皮脂が混ざった状態で分泌され、汗が酸素に触れて酸化し脂肪酸へと変化し、雑菌が繁殖することによって強い体臭となります。
皮脂分が多いと脂肪酸に変わるスピードが速くなりますので皮脂の分泌の多い犬ほど体臭が強く、逆に皮脂の分泌が少ない犬ほど臭いが弱いということになります。
また、先ほども書きましたが、食べ物によって体臭が変わります。
お肉だけ食べていると獣臭が強くなりますので、適度な野菜、果物を与えてみましょう。
2.耳の臭い
柴犬の耳は立ち耳です。垂れ耳で、耳の中が密閉されてしまう犬種よりも汚れにくいといわれています。
ですが実際には「耳がにおう」「耳垢が出る」と感じる飼い主さんはたくさんいますし、柴犬は耳の炎症が多いとも言われています。
犬の耳が臭う原因は耳垢です。
耳垢が溜まった状態を放っておくと雑菌が繁殖し外耳炎になる可能性があります。
耳を痒がっていたり、ニオイが出ていたら耳垢のチェックをしましょう。
3.口臭
口臭の原因となるものは2つあり、1つは口の中に残った食べかすによってできた歯垢や歯石、
もう1つは腸内環境のバランスが崩れて悪玉菌が増え、腸にたまったオナラが血液に吸収され呼気となって口臭になる場合です。
歯垢や歯石は口臭だけでなく歯周病の原因になります。
ヨーグルトを少量食べさせることで歯周病予防や腸内環境の改善が期待できると言われています。
手軽にできる方法なので、アレルギーや食べ過ぎに注意して試してください。
4.便臭(おなら、肛門臭)
犬の腸内の大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が食べ物を分解する時、アンモニアや硫化水素など腐敗臭のする有害物質を生成し便臭の原因となります。
腸内環境が悪くなり、善玉菌が減って悪玉菌が増えると便臭が強くなったりおならの回数が増えたり、くさいおならが出たりします。
腸内環境は食事の内容やストレスなどで悪化します。
また、犬には自分のニオイを付けるための肛門腺があります。
肛門腺は肛門付近にあり、排泄と一緒に臭いを排出する仕組みになっています。
中型犬の柴犬は通常問題ありませんが、うまく排出されていない場合、お尻のあたりから強い臭いを放ち、放っておくと破裂してしまうこともあります。
超小型犬、小型犬はうまく排出されないことが多いため、定期的に肛門腺を絞って排出させる肛門絞りが必要です。
※肛門絞りを自分でやる自信がなければ、トリミングの際や動物病院などで行ってもらえます。
5.皮膚病
脂漏症や膿皮症などの皮膚の病気は重症になるほど強い臭いを発生させます。
膿皮症になるとフケの量が多くなります。
油性脂漏症の場合は脂っぽいフケが大量に出るようになり、乾性脂漏症では大量のフケが出て軽度の脱毛によって毛が薄くなります。
またどちらも皮膚の新陳代謝が活発になってしまうため独特の強い体臭がするようになります。
これらの病気は主に黄色ブドウ球菌やマラセチアなど、普段から犬の皮膚に常在している菌による皮膚の炎症が原因となります。
何らかの理由で免疫力が低下したり、これらの菌が異常繁殖することで炎症が起きます。
アレルギーを持っている犬はこのような皮膚病にかかりやすいと言われており、柴犬はアレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎になりやすい犬種ですので注意が必要です。
犬のニオイをケアする方法
あまり体臭がないワンちゃんでも、日頃のお手入れを怠るとニオイが強くなります。
逆にニオイが気になるワンちゃんはケアをしっかりすることである程度おさえることが可能です。
飼い主さ自身で行えるものではブラッシング、シャンプー、食事の見直し、生活スペースを清潔にすることが有効です。
ブラッシング
犬の被毛にはシングルコートとダブルコートの2つ種類があり、ダブルコートの犬はシングルコートの犬よりも被毛の風通しが悪いため臭いがこもりやすく、体臭が出やすくなることがあります。
また抜け毛、死毛もニオイの原因になると言われています。
柴犬はダブルコートの犬種ですので日頃からブラッシングをして、死毛を取り除き、風通しをよくしてあげましょう。
とくに春から夏にかけてと秋から冬にかけての換毛期には大量の抜け毛が出ます。
抜け毛や死毛を放っておくとニオイだけでなく、皮膚の健康にも影響します。
はじめにスリッカーブラシで全身を死毛や抜け毛を取り取り除き、コームでといて仕上げます。
シャンプー
シャンプーは月に1回、換毛期には2回程度、ワンちゃんの状態を見ながら行いましょう。
ニオイが気になるからと言って、洗いすぎるのは良くないです。
雑菌から皮膚を守るために必要な皮脂まで落としてしまうことになり、かえって臭いの原因になってしまったり、皮膚トラブルを引き起こすこともあります。
柴犬の場合ダブルコートなので、サーっとお湯をかけただけでは皮膚まで届きません。
しっかり毛をかきわけてシャンプーし、すすぎ残しがないように洗い流してください。
また洗ったままにしておくと、生乾きで菌が繁殖してニオイが出てしまいます。風邪をひくこともあるのでドライヤーで乾燥させましょう。
はじめは嫌がるかもしれませんが、無理せず続けていると慣れてきます。
ココたんを洗っているシャンプーはこれです👇
このシャンプーは犬用なのですが…
レビューに「おじいちゃんの頭を洗ったらフケが出なくなった」と書いてありました。
試しに自分で使ってみたら髪の毛が艶々に!
虫よけ効果も期待できるとのことで愛用しています(犬に)
食事の見直し
ニオイの原因のなる皮脂は、脂質の多い食事を続けると分泌が増加します。
脂肪分が多すぎる・原材料が粗悪・添加物が入っているといったドッグフードやおやつをやめて、高品質なドッグフードに変更することも体臭対策になります。
案外見落としてしまいますが、牛皮で出来たガムも脂質がたくさん入っています。
お腹をこわしたり、破片を喉に詰まらせる危険もあるので、ガムを与えるのは飼い主さんが見守れる時間だけにしましょう。
生活スペースを清潔に
トイレシートはマメに交換したり、ケージを掃除するのは当たり前ですが、ワンちゃんがお気に入りのソファーやベッド、毛布なども清潔に保ちましょう。
抜け毛はニオイの原因になるだけでなくアレルギーの原因にもなりますので定期的に掃除機をかけたり、粘着ローラーなどを使ってきれいに取るよう心がけます。
また、洗濯しても落としにくい、タオル、マット、ベッドなどに残るペット特有のニオイや毛を取りやすくする専用の洗剤も売っています。
その他のケア
・耳の中をチェックする
耳の中に垢がたまっていないか見てあげましょう。脚で耳を頻繁に掻いている場合も要注意です。
アレルギーによって耳の中が炎症してニオイが出ることもあるので、定期的にチェックしておかしいと思ったら病院に相談しましょう。
耳の中の皮膚はデリケートなので、あまりやり過ぎるとかえって傷つけてしましまい逆効果になってしまいます。
自信がない時は動物病院やトリミングサロンなど専門の方にお願いするほうが良いです。
・デンタルケア
口臭の原因である歯周病を予防するには毎日のデンタルケアで歯垢をためないことが大切です。
しかし口の中を触らせるのを嫌がるワンちゃんが多いと思います。
まずは口の周りを触れるように、続いて口の中に手を入れることができるようにと、焦らず少しずつ慣れるようにしてください。
できるだけ小さな頃から歯磨きトレーニングをして慣らしておけばいいのですが、どうしてもダメな場合はデンタルガムなどを使用するのもよい方法です。
口臭が出始めた時にはすでに歯周病が進行している段階の可能性もあるので早めに医師に口腔内チェックをしてもらいましょう。
・皮膚病のチェック
柴犬はアレルギーを起こしやすく、皮膚病を併発することも。
ワンちゃんがやたらと顔や耳、身体を掻いている、前脚をなめている、口の周りがかゆそう、毛が抜けてきたなどの症状が見られたらアレルギーの可能性があります。
いつもと様子がおかしいなと感じたら早めに動物病院に相談しましょう。
まとめ:柴犬だから特別臭い訳ではない
柴犬だからといって特別ニオイが強いということはないです。
もしも臭いが心配で柴犬を飼うことを躊躇(ちゅうちょ)している方はどうぞ安心して飼ってあげてください。
また愛犬の臭いで困っている場合でも、生活環境を見直したり日頃のケアをすることで改善できることもあります。
しかも臭いケアでお手入れや食事の見直しをすることは、病気の予防や早期発見、犬の健康維持に直結するんです。
なるべく使いやすい道具や便利グッズを見つけ、完璧を求めず、ワンちゃんとのスキンシップを楽しみながらお手入れを続けていくのが大切ですね。
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